暑い盛り、全身汗だくで田辺の竜神山・三星山に登ってきました  by やじろう  

 7月21日、暑い盛りでしたが、昨年のこの日に遭難した山仲間の一周忌を兼ねて、彼の生まれ故郷である和歌山県田辺市竜神山(りゅうぜんやま・496.0m)と三星山(みつぼしやま・549.2m)に登ってきました。


9時半に佐向谷登山口に駐車。鳥居の奧に数台程度なら置けるスペースがあります。


その登山口にあった看板。概念図代わりにご参照ください。


何度も徒渉を繰り返しながら、急な沢伝いに登り詰めていきます。


40分ほど登ると露岩の上に飛び出して展望が開けます。汗だくの身体に涼やかな風が心地よい。この日はあいにくの曇り模様で、写真ではよくわからないと思いますが、田辺湾から白浜にかけての眺望が大きく開けるところです。


竜神宮の鳥居脇に立つウバメガシの大木。胸高直径が145cmもあります。ウバメガシは最高品質の炭として知られる紀州備長炭の原料で和歌山県の県木にも指定され、県内の各地でよく見かけますが、これほど巨大な木は初見。神域の木として守られてきたからでしょうね。


竜神宮。ここを過ぎるとロープ場もある急峻な下りになって三星山に向かいます。
…で、その坂を下りながらあれっ?と思ったのですが、…ということは、竜神山はもう過ぎたってコトになるのだけれど、標識を見落としたのか、果たして自分が竜神山に登頂したかどうか確信がない。(^_^;)
後で、よくこの山を知る人から、このお宮さんより高いところはないので、そこが頂上と考えて間違いないって話を聞いて、登頂したことにしようと思いました。 


どんどん降りて行くと、正面に三星山の露岩帯が見えてきます。この斜面の登りはフィックスロープにすがってのゴボウ抜きや、木を掴んで体重を運び上げる感じでなかなか厳しく豪快です。というわけで、写真を撮る余裕はありませんでした。


竜神山と三星山の最低鞍部にある竜星のコル。話は前後しますが、先に書いた三星山の急峻な岩登りはここからがスタートです。


ある程度、岩を登ってその上に出ると、背後に穏やかな山容の竜神山の全貌が望めます。ん〜、どこにお宮さんがあるのか判らないけど、登ったことにしておこう。


三星山頂上。到着は12時30分でしたが、途中、展望の良いところで蝋燭と線香を立てて故人を偲ぶのに半時間ばかり取りましたので、登り初めから三星山頂上まで実質の登山に要した時間は2時間半程度です。頂上でゆっくり昼食を取り、13時過ぎに下山を開始して、14時20分に出発点の佐向谷登山口に下山しました。
…はいいけど、とにかく、この暑さに湿度の高さも加わって皆さんもう全身汗だくの濡れネズミ状態。南部町内の日帰り温泉施設に急行し汗を流して帰宅しました。

尾瀬は雨でしたが、花はやはり素晴らしかったです  by やじろう

 7月12日、突如思い立って車で尾瀬へ向かった。走行距離ざっと700km余、ぼちぼち休憩を取りながら13日夜明けに尾瀬の入り口、戸倉に到着。ちょうど始発のバスに間に合って、それで鳩待峠に上がり、早速至仏山に登ってやろう…と思ったのだけれど、下山時に使う予定だった東面ルートは使用不可と、登山道の入り口に書いてある。
 
 不審に思って鳩待小屋に戻り、そこの職員に確認してみたら、東面ルートは下山時の事故が多いので、登り専用ということになったらしい。自己責任で降りては駄目か重ねて尋ねたが、「だめ、もしパトロールに見つかれば怒られます」とのこと。

 では仕方がない、実は、いろいろ個人的理由があって、この至仏山東面登山道を下ることが今回の最大の目的だったのだが、そのもくろみは一瞬で実現不能となたった。とあれば、まあ、鳩待峠からピストンする以外に選択肢はない。

 出鼻をくじかれ、天気も曇り空でガスが濃い。なんとも意気の上がらない登山になりそうだが、とにもかくにも歩き始める。そんな事情でこの日から3日間、天気はさっぱりだったのだが、やはり尾瀬は日本の自然の白眉というべしで、雨にけぶる尾瀬ヶ原も花も素晴らしかった。


登りはじめはこんな感じ

ミツバオウレン

ゴゼンタチバナ

少し見通しがよくなってきた

キバナノコマノツメ

そしてお目当てのホソバヒナウスユキソウ。この至仏山谷川岳にしか生息しない希少種だが、いまが最盛期らしく、思う存分たっぷり見られた。 

ミヤマダイモンジソウ

到達した…と思ったらひとつ手前のピーク「小至仏山」。本峰までは、まだかなりの距離がある。

そしてようやく至仏山、登りはゆっくり歩いてちょうど3時間だった。同じ道を2時間で下って鳩待峠に戻り、さらに1時間の下りで尾瀬ヶ原の入り口、「山の鼻」に達して投宿。

翌14日はしっかり雨。とはいえ、雨の尾瀬もそれなりに雰囲気があっていい。

カキツバタ、よく似たヒオウギアヤメとは、花弁の模様で区別できる。

ノアザミ

オゼコウホネ。ビジターセンターの話では広大な尾瀬ヶ原にまだ3輪しか咲いていないという。うち1輪を発見し、降りしきる雨の中、ストックを支えに使っての執念のデジタル望遠で撮影。よく手ぶれしなかったものだ。

定番のビューポイントからのニッコウキスゲ至仏山

振り返れば、燧ヶ岳が雲からわずかに頭を出していた。

ニッコウキスゲの大群落と至仏山。…という写真だが、実は、群落と呼べるほどの花盛りはここだけ。ニッコウキスゲはまだ少し早かったようだ。

遙かな尾瀬、その果てに東北最高峰の燧ヶ岳。アヤメ平からの展望。

この日は竜宮から長沢新道を経由し富士見小屋で泊まった。その富士見小屋では毎晩7時半にヤマネがやってくるという。それを待ち構えて撮影したのがこの二枚。ストロボなし三脚なしのデジタル望遠ではこれが限界だったが、よく時間を間違えずに現れるものだ。皿の上に置いてあるのは蜂蜜を塗ったバナナ、ヤマネの家族で一晩に1本をきれいに平らげる。



翌15日も雨、尾瀬沼を回って三平峠から大清水に下るか迷ったが、この天気では燧ヶ岳も望めそうにないので、アヤメ平から鳩待通りを黙々と歩くことにする。だが、雨でもアヤメ平はやはり別天地だ。山霧にかすむ池塘、そして咲き競う花が素晴らしい。この写真はアカモノ。

ツバメオモト

ウラジロヨウラク

ワタスゲが夢を誘う。

花を楽しみながらゆっくり歩いて正午前に鳩待峠に帰着した。満足したけれど、また帰りの運転が大変だにゃぁ…

早池峰はさすがの花の名山でした by やじろう


いろいろあって岩手県は花巻までやってきたついでに、ちょっと早起きして早池峰山に登ってきました。

 とはいえ、登山が目的でここまで来たわけではないので装備は最小限。リュックは非常持ち出し用のナップザック、靴はランニングシューズといった軽装です。で思ったのですが、登山靴はやっぱダテではないのですねえ… 薄っぺらなランニングシューズ、歩くのは軽快ですが、岩に当たると痛い痛い。上り下りとも、登山靴では気づきませんが、歩いているときに実は、足が結構岩にぶつかっていることがわかりました。(^_^;)

 河原の坊から登り、小田越へ降りて舗装道路を河原の坊まで戻る二等辺三角形のもっともオーソドックスなコース(もちろん逆も可)。
 その河原の坊まで入るつもりで車を走らせましたが、途中で止められ、シャトルバスに乗り換えるよう求められた。6月1日から夏山シーズン中はマイカー規制になっているようです。バス代往復1400円。ともあれバスを予定通りの河原の坊で降りて歩き始める。出だしはこんな感じだ。だいたいゴーロ状の所を登ってゆく。

 こんなスラブ(一枚岩)の登りもある。ちょっとだけどね。

 かなり登ってきた。あとわずかだ。

 振り返るとこんな感じ、胸がすく大観だ。

 早池峰山(1917m)頂上。大勢の登山者に混じって、根切りスコップで植物を掘り起こしている人がいたので、尋ねてみると、外来種セイヨウタンポポを駆除しているボランティアだった。ご苦労様です。

 小田越へ下山を始める。途中、こんなハシゴがある。写真ではそう斜度があるように見えないが、実際は垂直に近い部分が長く、結構高度感も出る。高度に自信のない人は、このコースは登りに使った方がいいだろう。

 小田越の登山口に降り着く。テントを張って販売しているのはなんと携帯トイレだ。頂上のトイレが使用禁止になり。持参することを勧めていた。これもご苦労様だ。

 ここから河原の坊を経由して朝の駐車場まで行くバスに乗るのだが、時間を聞くと半時間以上待つという。こんなところでボンヤリ半時間も過ごすのはまっぴらなので、ちょうどランニングシューズを履いていることだし、河原の坊まで軽くジョギングしてそこでバスを待ち、下山した。

 河原の坊からの登り始めが6時50分で頂上が8時55分だから登りは2時間5分。下り始めが9時15分で小田越下山が10時15分と、下りはちょうど1時間だった。ついでながら、小田越から河原の坊までのジョギング混じり速歩は20分弱だった。

 早池峰山は花の名山と言われるだけのことはあった。以下、少しだけ紹介。

ミヤマオダマキ、感動的に多かった。

ミヤマアズマギク

キバナノコマノツメ

ホソバイワベンケイ

イワウメ

そして、なんといっても、早池峰山の固有種。
これに出逢いたくて登ってきた「ハヤチネウスユキソウ」
期待を裏切らない可愛らしさでした。
写真がちょっとピンぼけで残念。

それから、これも出逢いたかった「ナンブイヌナズナ
でもって、もう一つ期待した「ナンブトラノオ」、も、
まあ、一輪だけは見たのですが、なんつうか、とってもしょぼくて、ともて写真には…(^_^;)

といった山行でした。

 

  

雨に降られなくて良かったぁ〜 ちょこっと釈迦ヶ岳  by やじろう

 今日6月24日は大峰山系の釈迦ヶ岳へ。雨模様ということもあって、短時間で登れる大峰主稜線西側からのルートを選択。十津川村の旭貯水池から林道不動木屋線を詰めて登山口へ着いたのが9時半頃だったが、15台ほど駐められる駐車スペースはほぼ満杯。結構人気がある山であることが判る。

 駐車場から樹林帯を半時間も登れば尾根に出る。そこからは、ブナやモミ、楓類の疎林、さらにミヤコザサとバイケイソウの草原状となったところも多くあり、歩く分には明るくて快適だが、本来なら樹林帯であっても良いところが、どうしてこんな植生になってしまったのだろう。
 …と思っていたら、草原状と樹林帯の境目で鹿がこちらを凝視していた。もしかすると、連中の食害で樹木が枯れ、彼らが食わない毒草のバイケイソウが卓越する風景が作られたのかもしれない。


 尾根をしばらく行くと、深く切れ込んだ赤井谷を隔てて向こう側に大峰の主稜線が見えてくる。この写真のとんがっている山は大日岳。


 さらに登ると正面に、ずんぐりした山容の釈迦ヶ岳が見えてくる。


 もっと登ると、左手遠方に八経ヶ岳


 振り返るとこんな感じ、中央、ミヤコザサの草原状の中を登山道が蛇行しているのだけれど、わかるなあ…


 釈迦ヶ岳頂上。標高1799.6m。9時45分に歩き始めて12時10分に到着したので、登りは2時間25分、下りは1時間40分だった。(いずれも休憩込み)
 花は皆無、曇っていて展望もあまり望めなかったが、その分、日差しが柔らかくて楽だった。雨もぱらついた程度で済み。まあ、満足すべしってところだと思う。
  

龍門山 中腹のキイシモツケが満開でした by やじろう

 6月3日は紀州富士の異名でも知られる龍門山へ。8時半、旧粉河町役場に車を置いて歩き始める頃は小雨で、山もガスの中に隠れていたが、間もなく雲が切れて強い日差しが差し、初夏らしいハイキングになった。
 この日は田代コースを登り中央コースを下るルート。目当てのキイシモツケは満開のタイミングにバッチリだったが、頂上付近は例年に比べ花付きが悪い印象だ。下り、中央コースに入ってしばらくしてから、ようやく満開の群落に出会えた。これでまずは満足。キイシモツケはまだしばらくは楽しめそうだ。
 


粉河町役場から紀ノ川を渡る、正面に「紀州富士」龍門山。


歩き始めて約2時間で田代峠に着く。急な登りはここまでで、あとは稜線歩きになる。


田代峠から20分ほどで山頂。キイシモツケは満開だったが花付きがイマイチ。


中央コースを下った展望台で、満開のキイシモツケに出会えた。背景は紀ノ川平。絶景だ。


山頂から小一時間の急な下りで中央コース入り口に降り立つ。が、ここから車を置いた旧粉河町役場までが結構長い! ここからさらに1時間ばかり、舗装道路の照り返しにジリジリ焼かれながら歩く。


ウツギ 


カキノハソウはまだちょっと早い感じだった


モチツツジ

御在所岳・中道〜裏道コースはすごい人混みでした。  by やじろう

 5月27日は御在所岳。今回は中道から登り裏道を降りるコース。期待のシロヤシオはすでに終わっていて空振りだったが、好天に恵まれ、新緑に包まれて気持のいい汗をかいた。
 が、しかし、この人混みはいったいどうしたことなのだろう。先週の大和葛城はツツジの満開で説明が付くが、いまの御在所のいったい何がいいのか。 …って、現に登りに行ってるオマエが言うなって話なのだが、それにしても中道というハイキングとしてはそこそこ厳しいルートが数珠つなぎとは恐れ入る。あちこち渋滞も発生していて、少々げんなりさせられた。登りの途中、休憩しているときにそばにいた高齢の女性グループが、テレビのせいだと教えてくれたのだけれど… ともあれ、次はもっと静かな山に行きたいと思う。


湯の山温泉を通り抜けて登っていくと中道登山道に導く道標が現れるので、それに従って登る。…が、スカイラインに駐車する方が楽だ。

中道名物のおばれ岩。コンニャクみたいな岩が、もう一枚のコンニャクにおばれ(おんぶされ)ているように見える。

花崗岩の隙間を厳しい登りが続く

こんな花崗岩が次々に現れる。背景は鎌ヶ岳。

これも中道名物の地蔵岩。何度見ても不思議な形だ。

さらに厳しい登り。

タテヤマリンドウはたくさん見かけました。この山のは特に花が大きな気がします。

シロヤシオも申し訳程度に残ってました。もっと早く来なくちゃダメですね。

藤内小屋、08年9月の豪雨で壊滅的被害を受けた藤内小屋でしたが、看板は元のまま売店は復旧してしっかり営業しておられ、今日は満員御礼の盛況。宿泊棟はまだ工事中でしたが、完全復活の日も遠くはなさそうです。…が、もう一軒、土台がさらわれて中空に浮いてしまった日向小屋は、登山道もつけかえられていて、状態が確認できませんでした。もう、なくなってしまったのでしょうか。

 登り2時間20分、下り1時間40分、時間は短いですが、急峻なだけ、手応え十分のハイキングでした。グリーンホテルの源泉掛け流しに立ち寄り、サッパリして帰りました。

バッチリ満開でした、大和葛城山再訪  by やじろう

土曜日、橋本市で仕事が入ったので、これは好都合と家には帰らず仕事を終えてから千早赤阪の道の駅で車中泊。先週登ったものの、期待のツツジが五分咲きで物足りなかった大和葛城山に再び登ってきました。

先週はロープウエイ駅から「くじらの滝コース」を登り、「北尾根登山道」を下ったので、今回は青崩(あおげ)から「天狗谷道」を登り「ダイヤモンドトレール」を水越峠まで下るコース。

今日は大和葛城山が一年中で一番混む日になることは自明なので、とにかく速攻で片付けたい。…と、前夜泊の優位を生かし6時半に青崩の駐車場に行ったらすでに満杯。周辺の路上にも10台ほど車の列ができていたので、その最後尾に駐車する。 ん〜、皆さん、よくご存じなのですねぇ…

青崩の登山道入り口。駐車場から国道を200mほど下ったところですが、駐車場に懸かっている歩道橋を渡ればショートカットできるようです。
やはり階段が多い。この道は稜線に出るまで終始杉と檜の林です。
一カ所だけですが、鎖場もあったりする。
中間点の標識。距離は同じだが、登りの方が短時間。ホントかなあ…
チゴユリ、たくさん見かけました。
執念の勝利。バッチリ満開でした。
周遊路には、ツツジのヤブコギって感じの所も…
リョウブの林にツツジが咲いている。ダイヤモンドトレールに入ると、奈良側は自然林にツツジが混じるようになります。このあたりから、ひっきりなしに登ってくる人とすれ違いました。
水越峠。周辺はものすごい車の路上駐車でした。
水越峠から10m下、本当はこちらが正規のルートみたいですが、なんつうか、檻の中みたいです。










水越峠から自動車道路を半時間下ると、スタート地点に戻れます。早朝に車を置いたところはやはりものすごい路上駐車で、パトカーも止まっていて、数人の警官が国道から入って来ようとする車をすべて止めていて、渋滞が発生していました。ん〜、早朝発で大正解!(^o^)

以上、休憩込みで登り1時間40分、下り1時間20分のライトハイキングでした。